の雲雀のような可愛い声が好きだ。 がその声で、俺の名前を呼んでくれると嬉しい。 だけど。 「あのねコンラッド、有利がね」 「大変!有利がまた脱走したって、ギュンターさんが泣いてた」 「だからそのとき有利はね」 がユーリを愛しているのは知っている。 それが兄に対する愛情だとも、知っている。 普段は笑って聞けることでも。 「それでね、有利を……」 俺の膝の上で無邪気に笑っていたは、落ちかけた影に言葉を切って顧みるようにしてふと俺を見上げる。 不思議そうなその可愛い瞳に微笑みかけて。 「」 唇に触れるだけのキスを。 「今夜は俺だけを見てくれないか?」 急いで俺に背を向けるように座りなおしたは、だけど小さく頷いた。 |
狂愛風味に十のお題 2.嫉妬 配布元 拍手お礼の品。 未来の一コマ。時間軸は不明です。 まるマ長編へ お題部屋へ |